今週は竹久夢二美術館へ出掛けてきました。地下鉄南北線の「東大前」で下車、徒歩で20分くらいの所にあります。弥生美術館に併設されていますので一緒に観て来ました。今年は夢二生誕125年の年(明治17年生まれ)だそうでその記念の特別展覧会でした。夢二の絵はあちこちの展覧会で目にはしていましたが、竹久夢二美術館を訪れたのは初めてでした。今回は未公開のものも展示されていました(館内撮影禁止で残念でした。ここでは照明も暗くして展示物の保護に気を使っていました。写真なんてとんでもない!!)
※入場スタンプ。
画家・・・大正ロマンを代表する画家ですが、いわゆる「夢二式美人」と言われる絵はたくさん観てきました。目の大きな着物の着方もちょっとだらしなくて物憂げな美人です。童話の挿絵なんかもたくさん書いています。歌人としては「宵待草」は有名で歌い継がれています。若い時は声もよく出たので好きでよく歌いましたが今はぜんぜん声が出ません。包装紙のデザインやマッチ・浴衣のデザインなど凄い活躍です。日本のグラフィック・デザインの草分けとでもいうのでしょうか?柄がとても新しい感じで気に入った柄の小風呂敷を買ってきました。「丸椿」と「夢二小紋」です。さまざまな顔を持った人というのは知っていましたが美術館で色々見せていただいてさらに思いを強く致しました。「天は二物を与えず」は大ウソで夢二の様に四物五物を天に与えられています。
奥さんをはじめとする4人の女性(岸たまき・笠井彦乃・お葉さん・山田順子)で苦悩した?訳ですがすごい情熱家ですね。芸術家はいろ・こいも普通の人とは違った感性がないと駄目なのかしら?などと思ったりします。
美術館に行く途中東大医学部・農学部をはじめとする本郷校舎を通り抜けて行くのですが老朽化した校舎の立て直しがこれから始まるらしく建築計画の標識があちらこちらに設置されておりました。古い校舎はこれが身納めでしょうか?こんな機会はないので見られて良かったと思いました。校舎の中も足を踏み入れてゆっくり見てきました。蔦の絡まった本当に古い建物でした。T兄やJ兄そして兄のお友達(山新さんや石川さん)はこの本郷校舎で大変な時期に青春時代を送った訳ですが皆、故人となってしまいました。ベンチに腰掛けて「蝉しぐれ」の中に身を置き、ちょっぴり感傷に耽りました。